SE屋日記

SESが抱える辛さと闇(指揮命令権編)

指揮者のイメージ画像

おはこんばんにちは!
セヤ(SE屋)です。

今回は、SESが抱える辛さと闇の「指揮命令権」の実態に迫ります。

闇のイメージ画像

今回のワンポイント
SEとPGって違うの?

SEとPGは違います。

SEは【システムエンジニア】の略であり、
PGは【プログラマー】の略です。

システムを作る(=構築する)際に、
以下の通り、作業の順番(=工程)があります。

  1. 欲しい人からの要望をまとめる
    (=要件定義)
  2. 要望を元に大枠の設計をする
    (=基本設計)
  3. 要望を元に細かい部分の設計をする
    (=詳細設計)
  4. 実際にプログラムを作成する
    (=製造)
  5. プログラム一つでしっかり動くかテスト
    (=単体テスト)
  6. 他のプログラムと一緒に動くかテスト
    (=結合テスト)
  7. 要望に応えられているかテスト
    (=システム/受入テスト)

これらの工程の中でPGが行うのは主に4と5です。
他の工程は主にSEが担当します。

大雑把に言えばシステムを作る際、
SEが資料を作成し、それを元にPGがシステム作ります。

実際には、SEとPGが協力して資料を作成する場面も存在しますが、

大枠としてこのように捉えておくとわかりやすいです。

どんなところが闇なの?

  • 現場ガチャ
  • 指揮命令権   ← 今回はこれ
  • 孤独
  • 人間関係
  • キャリア形成
指揮命令権のイメージ画像

指揮命令権に迫る前に、
何故、指揮命令権が必要になるか考えます。

獲物を狩る時など、
古来より人間は他者と協力しながら生きてきました。

筆者は独りが好きである為、
「一人でも出来んじゃね?」と考えてしまいます。
この考え方、間違っていないです。

読者の方の中にそういう方がいると信じてます。笑

確かに間違ってはいないのですが、
忘れてはならない、「効率」という概念があります。

クリア時間を競うゲームが存在するのはこの為です。

1人でやると20分かかる作業が、
2人でやると10分だとしたら?
(※ 実際には連携ミスなどで15分かもしれませんが)

次に何をしようかなと考える時間が生まれ、
既にその案がある場合には他よりも早く着手出来ます。

これが作業の役割分担(=分業)です。

また、分業以前に相手が強すぎて勝てない場合、
数で押すこともあります。(=人海戦術)

「人海戦術」と「分業」を踏まえた上で、指揮命令権に迫ります。

数で押す場合、一般募集で社員としてもいいのですが、辞めてもらう時に非常に面倒です。

24時間営業の店が店側の都合で、
何も悪いことをしていないお客様を勝手に追い出すことは出来ません。

それならば、初めから専門でやっている会社から、
期間限定で借りてくれば良いのです。

「派遣」という概念が生まれます。

派遣を行っている会社は1つではなく、星の数ほどいます。

Aという派遣会社には要求に応えられる人材がいなくても、

Bという派遣会社には要求に応えられる人材がいるかもしれません。

A社に人材がいなかった場合、A社は、
星の数ほどいる派遣会社の中でも、
B社、C社を始めとした取引をしている会社に対して、そういった人材がいないか探してきます。

ただ、A社は慈善事業を行っているわけではないので、タダで紹介してくれる訳ではありません。

仲介手数料を取る訳ですが、一回ぽっきりではありません。

B社に身を置いている場合、
「現場」→「A社」→「B社」→「自分」
以上の関係になります。

自分が現場に入っている
(=入場している、=アサインしている)限り、
ずっと「A社」が仲介手数料を取り続けます。

この業界ではこれがスタンダードなので、
特に問題はないです。

とはいえ、現場からすれば高い金額払ってるのに、
能力低いなと「スキル不足」の評価に拍車をかけることになるのですが。

また、わかりやすく「派遣」という言い方をしましたが、
「B社」から「A社」に派遣され、
更に、「A社」から「現場」に派遣された場合、

「二重派遣」となり違法となります。
「二重派遣」に関しては、別の記事で紹介します。

SESというのは、グレーゾーンではあるものの、
「派遣契約」ではない為に、「二重派遣」にはあたりません。

また、前回の記事で「面談」という言い方をしていたのも、
「面接」と言ってしまうと、そこに抵触するからという事情があります。

話が逸れました。

星の数ほどいる会社の中の一部が、
「A社」の社員として現場にアサインする訳ですが、
現場で指示をすると「二重派遣」に該当します。

その為、「所属会社」という概念が生まれます。
今回で言えば、「A社」ということになります。

「指揮命令権」が「所属会社」ではなく、
「現場」にあるとすれば、それは「二重派遣」です。

でも実際は、「現場」から普通に指示を受けてタスクをこなしている訳ですが、
あくまで、「所属会社」から指示が出ているものとして進んでいます。
これが「指揮命令権」がどこにあるんだ問題に発展する訳です。

現場でどれだけ凄い活躍をしたとしても、
給料を上げてくれるかどうかは、自社(=B社)となる為、

お天道様が見てくださっていても、
話を聞くだけの自社としては「現場」の担当営業の声だけが頼りとなります。

決してそうでない方もいます!
しかし、嘘をつくことは簡単だということは知っておいた方が良いでしょう。

「指揮命令権」を保有しているのは「現場」ではありません。

しかし、生かす・殺すの権限は「現場」に委ねられている為、
(=代えはいくらでもいるんだぞ戦法)

誰も大きく出られずに不満だけがたまっていくのが現状となっています。
あ、筆者はそんなのお構いなしに大きく出ています。笑

それでも、仲介手数料を取る会社から「良かったらうちに来ませんか?」
というお誘いはよく受けます。

それは筆者がクソ真面目だから!

矛盾したことを言います。
SESの呪縛から解き放たれたかったら、スキルを身につけるしかないです。
※SESは業務上でスキルを身につけるのが難しいのに。笑

以上が、「指揮命令権」の実態になります。

次回は、「孤独」に迫ります。

  • この記事を書いた人

もっちー(or セヤ)

明治大学 政治経済学部 経済学科 中退 ▶ HSPのシステムエンジニア ▶ 27年間ずっと嫌がらせに遭い続ける ▶ 取り柄:諦めの悪さ ▶ 趣味:チェス ▶ 夢:当たり前のはずだった幸せを享受すること

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