要するに、
弱者と強者ではとるべき戦略が違うということ。
イギリス生まれのフレデリック・W・ランチェスター(1868~1946年)が発表した軍事的法則のことを指す。
元々は第一次世界大戦をきっかけに、航空機を使った空中戦での損害状況を研究し始めたところから始まる。
その後、マーケティングにも応用されることとなる。
大きく分けて以下の2つの戦略に分けられる。
①弱者の戦略
②強者の戦略
弱者の戦略とは?
「一騎打ち」をイメージしたもの
グループA:3人
グループB:2人
備考:5人全員の実力は同等で1人でも残ったグループの勝ち
上記の条件で戦った場合、
まず、実力が同等というのを刀を用いた「相打ち」と考える。
すると、グループBが相打ちで全滅したとして、グループAは1人残る。
つまり、戦力が拮抗している状態では、数がモノを言うということ。
強者の戦略とは?
「飛び道具ありの大規模戦」をイメージしたもの
グループA:30人
グループB:20人
備考:50人全員の実力は同等だが、使う武器は違う。1人でも残ったグループの勝ち
上記の条件で戦った場合、
飛び道具を使うことが出来るので、1人で複数の相手を攻撃出来る。
武器の種類や質によるが、弱者の法則に比べて相手に与える損害が格段に増える。
ランチェスター戦略では自分の兵力数の2乗は増えるだろうされている。
つまり、30人であれば900人分の働きをする(相手に損害を与える)ということになる。かがくのちからってすげー!
「弱者の戦略」も「強者の戦略」も共通することがある。
それは「数がモノを言う」ということである。
では、弱者が強者に勝つことは出来ないのか?と言えばそんなことはない。
窮鼠が猫を噛むことだってあるのだ。
あれのイメージは1対1であるが…こまけぇこたぁいいんだよ!!
弱者が意識すべきことは、以下の5つ
- 局地戦:ターゲットを絞る
- 一騎打ち:1対1を意識する
- 接近戦:強者ではなく顧客そのものに近づく
- 一点集中:使える戦力を1点に集めて戦う
- 陽動作戦:相手の意表を突く
強者が意識すべきことは、以下の5つ
- 広域戦:大きな市場で勝負する
- 確率戦:武器を意欲的に増やす
- 遠隔戦:金にモノを言わせて広告などのバラまき戦法を取る
- 総合戦:なるべく多い数で戦うように持っていく
- 誘導作戦:自分の有利な条件で勝負する
つまり、弱者が強者に勝ちたければ、
強者の手薄な部分に戦力を全投入するということになる。
反対に、強者が弱者に負けない為には、
手薄な部分を作らないようにして、
勝負を挑まれてもなるべく多い数で戦うということになる。